旅するラコブログ

バックパック旅行記や、辛いもの、ビールのこと、書き留めておかなきゃ忘れそうな些細な思いを綴ってゆきます。

ラココラム *旅のスタイルが変わった件*

今回は ラココラム です。

La コラム ラコラム など名称のバリエーションいろいろ思いついたんですが、思いつきすぎてどうでもよくなってきたので、シンプルに ラココラム と致しました。

バックパッカーたちの旅の仕方が、ここ二、三年で革新的に変化していて驚いたってお話です。

f:id:raco-tabi:20170606164809j:plain

ガンジス川、2003年

f:id:raco-tabi:20170606164920j:plain

コルカタで日本人の爺さんと 2003年

 

*旅のスタイルが変わった件*

 2016年(以下、「今回」と称す)のアジア旅以前にガチの一人旅をしたのは、2013年のインドでした。3年のブランク。今回の旅で驚いたのは、この3年間での、旅人たちの旅スタイルの変わりっぷりでした。最初はなかなか追いつけず、今回の旅の終盤にしてやっとこのナウなスタイルにやっと馴染めたというのが実際のところでした。この、短期間における小さいように見えてスンゴイ変貌について記しておこうと思います。

 3年前の私は、実にアナログな旅をしていました。まず、『地球の歩き方』がなければ、歩き方がわからない。地図(見ても彷徨うんだけどね)を見るのも『歩き方』。見所候補も『歩き方』。宿を探すのも『歩き方』。文字どおり、『歩き方』がなければ歩けなかったんですよ。もちろん当時もインターネトで諸々探すこともあったけれど、いかんせん現地に入ってはネット環境が限られているので、それらは事前の調査に使うだけだったんです。

 ところがですよ!

 まず、宿の予約。以前は、最初の一泊目の宿だけは日本で予約していこう、と、『歩き方』掲載のゲストハウスをメールで予約。その後は、次の街に到着したらまず歩いて宿探し。ゲストハウスが集まっている場所を探して、宿を訪ねては部屋をチェックして値段交渉。幾つかの宿でそれを繰り返し、一番条件のいい宿に決めて、やっと荷を降ろすというのが定石でした。
 しかし、今は違うんです。ホテルの予約アプリがめっちゃ充実しているのですよ。一軒一軒見て回らなくても、外観から内装までしっかり写真でチェックできるし、宿泊代金も明瞭で、値段交渉の手間もなし。世界中の旅人たちからの口コミも閲覧できるので、清潔さの度合いやWi-Fi環境の良し悪しもだいたいわかります。しかも、場所によっては、現地で当日飛び込みで泊まるよりも割安になっていることもあるんです!当然、地図も添えられているので、宿屋街から外れた立地に穴場のゲストハウスを発見できたりもするワケです。
 もちろん足を使っての宿探しそれ自体にも面白さはあったけれど、圧倒的に時間を節約できるというのは、リミットのある旅先でのスケジューリングにはありがたいところ。アプリも幾つかの種類があって、人それぞれ気に入ったものがあるようだったけど、『Agoda』『Booking.com』『Hostelworld』の順で人気があったという印象でした(2016年、ラコ調べ@東南アジア)。

 次に、地図。多分に洩れず、以前はペーパーマップを使用しておりました。行きたいところにペンで印をつけて、ピーっと線を延ばして「何々」と施設名とか書いて。
 しかし、今は違うんです。地図アプリがあるんです。いや、もちろんそんなものはずっと前からあったのですが、性能が全然違うんです。精度という面ではもちろん、決定的な違いは、ネット環境に無くても使えるアプリがあるということなんです。
 『maps.me』というアプリを教えてもらったのは、カンボジアにいた時かなぁ?失念したけれど、とにかく海外に上陸したらまずケータイスマホ機内モードにするというのが鉄則で、ホテルや店舗のWi-Fiに頼るしか無く、そうなると必然的に移動中は地図アプリも見ることができませんでした。ところがこのアプリ、一旦その地域のデータを入手すれば、その後はWi-Fiなしでいつでもどこでも、自分の位置と地図を確認することができるのです。これは本当に画期的でした。
 例えば初めて降り立った街で最初にトゥクトゥクに乗るときの値段交渉。長距離バスなどでは降車場が街のどの辺りなのか明確ではない場合も多々あり、降り立った場所が不明だから目的の宿までの距離も不明、となるとドライバーの言い値がどの程度の妥当性(最初っから妥当なんてことはナイのだけれど)もわからないじゃないですか。このアプリがあれば現在地がわかるので、交渉もしっかりできるのです。また、たまにわざと遠回りされたり、ドライバーが提携している宿や店に勝手に連れていいかれたりすることもあるのですが、現在地が常に把握できるので、そういった被害を防ぐことができるのです。そして当然、自分の足で移動する時も。自分がどっちに向かっているのかわかるので、こんな私でも彷徨うことが少なくなりました(迷うんかい)。
 また、地図上にドロップピンを着けられるので、行きたいところの候補地がペーパーのようにごちゃごちゃしなくて見やすいです。これはまぁ普通に便利という点ですけどね。
 とにかく、Wi-Fiないのに使える!というのが革新的だったのでした。

 あと、おなじみのFaceBookの存在。かつては住所交換やメアドの交換であったのが、今や猫も杓子もFBですね。友リク一つですぐにお互い連絡も取れるし情報交換もできる。旅中も別れてからも、わざわざ連絡を取らずとも気軽に繋がっていられる。FBやってないって旅人、コダワリある1人を除いて、出会わなかったです。大袈裟じゃなくて。

 そして極めつけ。さっき『maps.me』がオフザWi-Fiで使えることを散々賞賛した後にアレですが・・・SIMロックの解除!!!これは大きかった!!!
 これはタイからミャンマーまで一緒に旅をしたドイツの女の子に教わり、且つめっちゃ助けてもらって、やっとの事で解除に成功して、ところが現地で買ったプリペイドSIMをセットしてからもなかなか作動しなくて、現地のその通信会社のショップに行ってもスタッフさんも原因がわからず四苦八苦の結果、なぜ使えるようになったのか全員「!?」だったけれど不意に開通、という紆余曲折を経たのですが、とにかくまぁ便利なこと便利なこと!
 先の『maps.com』はもちろん使い続けましたが、どこからでもホテルの予約ができるし、調べ物ができるし、LINEもFaceBookもできるし、本当に便利です!
 こんなことを言うと「旅先まで来てLINEなんて」と思われるかもしれませんが、いやいや大事でした。例えば旅先で知り合った人と、次の街でまた会いましょうなんて時。お互い流浪の旅なので、じゃあ何月何日の何時に何処で、何て約束はしたくありません。かといって、お互いが良いタイミングでWi-Fi環境にいるとも限らないじゃないですか。となるとやっぱり、交信手段があるというのはとても助かります。
 そして言うまでもなく、どこでも調べ物ができるというのは本当に役に立ちますね。ガイドブックを持ち歩かなくてもいいし、いろんな国の友達と情報交換するにも、ネット情報であればだいたい英語のページがあるので、共有しやすいですしね。

 「何でもかんでも便利が良いってもんじゃなかろう。アナログにはアナログの良いところがあり、苦労こそが旅の醍醐味じゃないか。」という意見もあるでしょう。そういう面も確かにあるかと思います。ただ、そのことで旅の楽しみが損なわれてしまうと感じることはなく、むしろ旅先で出会った友達と過ごす時間を多く持てたし、現地での楽しみ方の幅が広がりました。
 FaceBookやLINEの普及に関して言えば、旅で出会った人たちと連絡先を交換する際、みんながそれらを使っている中、頑固に「いや、私は紙とペンで」とこだわるのも面倒っちいじゃないですか。みんなと共通のツールを使うのも、歩み寄りってもんじゃないかという気がします。

 以上、パスポートとスマホがあれば旅ができるようになってました、というお話でした。

 

 あ、大事なことを忘れていました!

 昔も今も、みんながやってること!

 新しい国に入国したらまず、手の甲にその国の「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」「ディスカウント」をペンで書きます。これ、永遠の必須アナログ!

f:id:raco-tabi:20170606165820j:plain

タイとミャンマーの国境の町(タイ側)2016年。彼女たちが教えてくれなかったら、現地SIM使えなかった〜!