旅するラコブログ

バックパック旅行記や、辛いもの、ビールのこと、書き留めておかなきゃ忘れそうな些細な思いを綴ってゆきます。

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016 *シェムリアップ1日目①〜なには無くとも、アンコールワット〜*

旅日記です。今回の旅のきっかけにもなったアンコールワットへ、いざ!

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アンコールワットでオチョケる外人さん。まぁ、やるわなw

 

シェムリアップ1日目① 〜なには無くとも、アンコールワット〜*

 未明に到着したゲストハウスで短くも深い眠りを得て、8時頃に起床。ぐっすり眠って気分爽快!睡眠の大切さを実感。ちょうど時を同じくして、同室のオニイチャンたちも目を覚まし始めていた。話してみると、対面のベッドにいたのは日本人じゃないですか!彼の名はタク。幾つか年下の、筋金入りのバックパッカーだった。前日は悪天候で宿でゴロゴロしていたものの、前々日には隣のベッドのメキシコ人と共にアンコールワット周辺をレンタルサイクルで廻ってきたとのことで、太腿の筋肉痛を訴えてた。私も自転車で廻るつもりだと告げると、「マジか!きっついぜ〜」と忠告してくれながらも、ゲストハウスから最寄り&安いレンタルサイクル屋の場所や、アンコールワットの入場チケット売り場(これが、アンコールワット遺跡郡からけっこー離れたところにある)への行き方など色々教えてくれた。二人とも今日は個々でアンコールワットを散策するそうだ。私はとりあえずシャワーを浴びてからの出発だ。
 
 シャワーとストレッチで体制を整えて、いざ出発!・・・とその時、フロントで呼び止められた。「今日も泊まっていくの?」いやいや、ネットで今日の1泊予約してますやん。と説明するも、どうも話が噛み合わない。よくよく聞くと、なんと。私はこの日ではなく、前日の一泊を予約してしまっていたのだった。つまり、超早チェックインさせてもらえたと思っていたのが、超遅チェックインだったというワケだ。このブッキングをしたのは、前日。キャップを無くしてパンツとブラジャーを置き忘れた、あの夜だ。つくづくあの日はボケボケだったなぁ。自分で自分に呆れつつも、早朝からベッドに入れたので結果オーライという事で、改めてこの日と翌日の宿泊をお願いして、さあ出発!
 明るい時間に表から見ると、どうやらここは一階が食堂でそちらが目立っているようで、一見してゲストハウスといった風ではない。なるほど、ド地元でもないバイタクドライバーには酷な場所だった。
 30秒ほど行くと、何やら中華系の食堂があり、地元民と思わしきお客さんでごった返している。ヒョイと覗いてみると、通りに面した鍋では、実に美味しそうなツミレのようなものが次々と作られている。奥の厨房はものすごい活気だ。オープンテラス(といえばいいのか?)なのでみなさんの食べているものもチラ見してみると、大きく分けてお粥ものと麺ものの2種がメインのようで、香港の朝食に似た風だ。どれも美味しそうで、いや、そもそもこれだけの繁盛店が美味しくないワケがない。朝ごはん決定!
 早速入店すると店員さんは中華系のようで、英語のE(え)の字も通じない。そんなことはどうでもいいので、横で食べている人の丼を指して「あれ!あれ!」とオーダー。汁麺に色々な具材が入ったものだった。さっき見たツミレ、入ってるかなぁ・・・とソワソワ待つこと数分、着丼!これがメッッッッッッッッッッチャ美味しい!!!空腹も手伝ってか、さっぱりとしながらも滋味に富んだクリアーなスープに歯切れのいい細麺、具材は先のツミレ(たぶん豚)と豚モツにレタスとパクチー、別添えのモヤシに味変用(かどうかは不明)のレモン。このツミレもモツも何もかも、超絶に美味しい!!!こんな店が近所にあったら・・・!!!もうマンプクプーながら箸を置くのが惜しく、ついつい食べすぎるの巻。お会計は2.5$。そういえばプノンペンでは結局、屋台然としたところでしか食事をしていなかった為に全て1$で済んでしまっていたので、ちゃんと食堂で頂くとこのくらいするのか、と知った。にしても安い。

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↑超絶おいしかったやつ!!!!!


 $といえば、カンボジアではリエルという通貨があるのだが、入国時にはUS$だけあればいい。リエルを作っていく必要は全くない。$支払いで、お釣りがリエルで返ってくるのだ。$が使えないというところは一切ないと言っても過言ではなく、逆にリエルが使えない場合すらある。また、カンボジアを出てしまうと、たとえ隣国であっても両替はできないので、出国時にはいかにリエルを使い切ってカンボジアを去るかがコツである

 話は逸れたが、とにかくシェムリアップ滞在中はこの店に通うことを決意して、改めてレンタルサイクルショップを目指す。タクさんから聞いた場所はとても明瞭であったが、この私がストレートに辿り着けるわけがない。ということは自分でもわかっているので、案の定道に迷った自分に焦ることもなく、人に尋ね尋ね、ようやくそれらしき店を発見。すると、ちょうど同室のメキシコ人が、彼も自転車を借りに来ていた。店員さんが私に5$のマウンテンバイクを勧めると、その西洋人が割って入って「彼女にも1$のママチャリを貸してやれよ!ママチャリで充分だ!」とねじ伏せ、私にも「いいか、高いのを借りる必要ないからな!ママチャリで充分だからな!」と念を押し、アンコールワットの入場券売り場への分かりやすい行き方を改めて伝授してくれ、一足先に出発していった。MTBの方が楽そうだったが、もはや私に選択権はなかった。(ちなみに、道を尋ねたある人には「免許証なんか持ってなくてもチェックされないから原付の方がいいよ」とレンタルバイクも勧められたが、不安要素が多すぎるので止めておいた。)
 出されたママチャリは、ポンコツという言葉をそのままチャリンコにしたようなポンコツだった。確実に20世紀の、いや、昭和のママチャリだ。変速なんて以ての外、ブレーキの効きも怪しくチェーンもいつ外れてもおかしくない容体であったが、並んでいたどのママチャリも似たり寄ったりだったので、おとなしくこいつを相棒とした。

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↑この日の相棒、彼の名はポンコツ

 

 店を後にして、まずはチケットセンターを目指す。メキシコ人の教えと地図とでは微妙に違うような感じがしたが、彼の教えるとおり(のはず)に行ったら、例によって迷走。謎の山道に入ってしまう。またも尋ね尋ね、やっとこさチケットを購入。
 さあ、ここからが本番!目指すは遺跡郡!今更ながら、世にも有名なアンコールワットというのは遺跡郡のうちの一つで、それ以外にもたくさんの遺跡がこの周辺15km四方に点在している。であるので、多くの観光者は各々の滞在日数や体力に合わせて、タクシーやトゥクトゥク、原付や自転車などを調達して巡るのだ。
 どの遺跡から廻ろうかと考えたが、距離感やチャリンコでの所要時間もイマイチ掴めないので、まずはメインのアンコールワットを目指す。ほぼ一本道なので、さすがに迷うことなく到着できた。駐輪場にチャリを停め、いよいよお堀を渡って中に入ると・・・あまりのスケールに、どこからどこが何なのかわからない!『地球の歩き方』内の図解をもとに、あ、たぶんこれがココだな、これがこの壁画?かな?と、キョロキョロ。石造りのそれは周囲の自然に溶け込み、蒸した苔も美しく、構造の細部まで「これどーやって造ったんだ!?」という驚きばかりで、どのくらいの頻度で写真を撮ったらいいのかの感覚も麻痺した。これは、いちいちじっくり見ていたら日が暮れるわ・・・!この後の遺跡と移動にどのくらいの時間を要するのかも見当がつかないので、なんだかムラのある散策になってしまった。遺跡オノボリサン丸出しである。前半にやたら写真と撮り、途中からほぼほぼノーフォトというバランスの悪さで、アンコールワットを後にした。

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↑おもしろ写真とか

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↑壁画とか

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↑スゲースゲー言いながら何でもかんでも写真撮ってたら埒があかないと気付くまでもう暫くかかったw


 するとここでミラクル発生!アンコールワットの出口で、タクさんとバッタリ!こんなことってある〜!?この後はアンコールトムへ行くとのことで、私と同じプランだった。こういう時、「じゃあ一緒に行きます?」と自分から言えない。一人旅している人だから特に、一人で廻りたい人なのかな、で、しかも誘われたら嫌とは言えない人だったら悪いしな(私がそうだし)など一瞬で色々考えた結果、「じゃあ私、チャリ向こうに停めてるんで、取ってきますね」と言って、チャリを取りに行ってみた。絶妙に曖昧なニュアンスである。戻ってくると、そこにタクさんはいなかった。あ、行っちゃったんだ。ま、いいんだけどね。一人で行こうっと。・・・とペダルに足をかけたところで、「あ、じゃ行きますか。」と後ろから声が。タクさんだ!私が遅かったので(実は自分の自転車を見失って暫しウロウロしていたのだ)木陰でタバ休(タバコ休憩)していたそうだ。お待たせしてすみません。そして、待っててくれてありがとう!

 というわけで、ここからは2人での遺跡巡り。アンコールトムを目指すのであった。

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↑ザ、アンコールワットなやつですよ。