旅するラコブログ

バックパック旅行記や、辛いもの、ビールのこと、書き留めておかなきゃ忘れそうな些細な思いを綴ってゆきます。

ラココラム *Let's say, KAMPAI !!*

ラココラムです!

 

*Let’s say, KAMPAI !!*

 日本だと、まあ最初の一杯はみんなで「カンパーイ!」ですよね。ちょっと他の国をウロウロしてきた中で、印象的だったカンパイエピソードをお送りいたします。

 

 ・ルーマニア 
 「ノロック!」なんですが、「ノロ!」と聞こえます。ノロですよ、ノロ。ウイルス感全開ですね!ルーマニアにはビールもたくさんありますが、市場でペットボトルで量り売りしていた水より安いワインが超絶に美味しかったなぁ・・・。
 地元の皆さんを眺めていると、最初の一杯はビールで「ノロ!」、二杯目から徐々にワインへ・・・という流れが多いように見えました。

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↑市場のワイン屋さん。ペットボトルで量り売り!(中央の美女は、一緒に行ったエリカです。)店内で角打ちしていた左のおっちゃん二人はすっかり出来上がっています。

 

 ・ドイツ フランス スペイン 
 ドイツといえばビール、フランスといえばワイン、とばかり思っていましたが、ドイツでもワイン飲んでる人イッパイいたし、いやそれよりフランスでもほぼほぼみんなビール飲んでたことにびっくりしました。特にお昼間は、ビールの方が好まれているように感じました(平日のお仕事ある日でも、フツーに飲んでいらっしゃる)。どこのカフェでも、フランスの大手2タップにベルギーの大手2タップ、位は当然に備わってるんですね。スペインも。
 言うまでもなく、ドイツでは「プロースト!」、フランスは「サンテ!」、スペインは「サルー!」。カンパイのタイミングは、日本と同じく最初の一杯の時でした。

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↑パウラナーの直営店で!

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↑パリのクラフトビールのボトルショップ。この棚も、氷山の一角です!フランスでも、クラフトビール、盛り上がってます!

 

 

 ・ベトナム 
 「モッハイバーヨー!」これを、食事の間じゅう、誰かが飲もうとする度に「モッハイバーヨー」「モッハイバーヨー」と乾杯を繰り返すんです。執拗に。飽きもせず。最初は楽しかったんですが、途中からめんどくさくなりました。ほんと。ジョッキに手をかける瞬間に「へーい!モッハイバーヨー!」と持ってこられるの。他の人の時も、とにかく全員参加。せわしないったらありゃしない。

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↑本当、カンパイばっかでテンヤワンヤ!!・・・「テンヤワンヤ」って、何が語源なんだろう?ま、いーや。

 

 

 ・タイ 
 「チョンゲーオ!」タイミングは日本のカンパイと同じ具合です。飲み始めにチョンゲーオしたら、あとは各々勝手に飲んでました。ただ、地元の仲よしご近所飲み会に混ぜてもらったら・・・飲み方が・・・沖縄スタイルで・・・飲めや飲めやの廻し酒で、えらいことになってました。

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↑たまたま前を通りかかったら、巻き込まれました。いや、巻き込まれに行きました。

楽しかった!

 

 

 ・ミャンマー 
 「カンパイ!」にあたるコトバが・・・・・ないそうです!!グラスを合わせたり、掲げる風習もないとのこと。これは斬新でしたが、逆に、広い地球の各地でグラスを合わせる風習が共通していることの方がすごいなぁと思い知りました。

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ミャンマービール。カンパイがなくても、ビールは楽しい!

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↑お店の子(ミャンマーでは子供達が立派に働いています!)にお願いして、サービングさせてもらったり!

 

 

 

 ・インド・スリランカ
 女性が飲酒って時点でザワついちゃって、カンパイどころじゃなかったです。

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↑インドではゲストハウスのスタッフに頼んでビールを買ってきてもらいましたが、それでも新聞紙に包んでカモフラージュです。

 

 

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スリランカのスーパーで買ってきたおみやげビール。酒屋に入ると「えっ?」って顔されますが、スーパーなら違和感なく売ってくれました。


 長い余談をします。この国の代表的なお酒に『アラック』という、椰子の樹液から成る蒸留酒があるのですが、これを蒸留する前の発酵したてのお酒『ラー』というものがあると知って俄然興味が湧き、地元の人に「どこで飲めるのか」と聞いて回りました。どうやら、椰子林で液搾の職人たちが早い時間に搾った汁を昼間放置して自然発酵させているのだけれど、すぐに傷んでしまうため、彼らがその日のうちに飲むだけで、市場には出回らないのだとか。つまり、搾りたての椰子液の発酵したてというWフレッシュな『ラー』ってことじゃないいですか!圧倒的に興味増幅!!トゥクトゥクのお兄ちゃんに頼み込んで、椰子林の奥地へと連れて行ってもらったのです。
 職人さんの一団を発見すると、ちょうどお昼過ぎの休憩なのか、もうこの日の作業は終了したのか、『ラー』と思わしき白濁した飲み物(何回使いまわしてるんだかわかんないくすんだペットボトルに貯めたもの)を片手に、気持ちよさそうに飲んだり喋ったりしていました。「カンパーイ!」的なことは、してなかったですね。
 トゥクのお兄ちゃんが「この日本人が『ラー』を飲みたんだってさ」と説明してくれると、ほろ酔いで上機嫌のおじちゃんたちは珍客の登場に沸き立ち、「俺のラーを飲めよ!」「いや、俺のラーを飲め!」「何か日本の歌を歌ってくれや!」とテンションマックスに。できたてホヤホヤの『ラー』は、日本酒の薄濁りのような口当たりで、酸味と甘みとフルーティーなココナツの香りでとても飲みやすく、ペットボトルの衛生面については思考を放棄すれば美味しかった・・・ような気がします。
 しばし皆さんの酒宴を見学というかご一緒させて頂いていると、不意に誰からともなくざわつき始めました。シンハラ語が全然わからない私でも、何か不穏な空気はわかります。しかもなんか、その不穏感・・・全部こっちに向けられてない?するとトゥク兄さんが「やばい!乗れ!」とトゥクトゥクに向かってダッシュするではないですか!慌てて私も後に続くと、さっきまで団欒していたおっちゃんたちが石を投げてくるじゃありませんか!何!?何だっ!?振り返ると、何と!!鉈を振りかざして追っかけてくるおっちゃんまで!!!やばい!やばいよ!!ナニコレ!?21世紀にもなって、森の中で鉈を持った現地人に追い回されるって、どーゆー状況よ!?
 這々の態でトゥクトゥクに乗り込み、全速力で現場を後にしたワタシタチ。お兄ちゃん曰く、ラリったおっちゃんの一人が『あのニホンジンはスパイだ!』と言い出したらしく、なんかそれで盛り上がっちゃったとのこと。うん、実は最初っから、おっちゃんたちがフカしてる葉巻のようなものに、独特のオーラを感じてはいたのだよ・・・ただアルコールで酔っ払ってるにしては、何かアンダーグラウンドな湿気た雰囲気も感じていたんだよ・・・でも、でも、とりあえず思考放棄しておいたのだよ・・・
 と云うわけで、『ラー』の味の感想の最後が「・・・ような気がします。」なのは、鉈のインパクトが強すぎて、肝心の『ラー』のことをあんまり覚えていないのでした。
 長いついでにさらに余談ですが、おっちゃんたちから何とか逃れたと安心した矢先、突然トゥク兄ちゃんが車を止めて「ルック!」というので、また何か!?と警戒すると、彼はおもむろに木の葉を千切って「ディスイズ シナモ〜ン! グッド スメル!」と自慢げに見せてくれたのでした。
・・・・・・・ノンキか!!!

 

 余談がメインになっちゃいましたが、今後もか行く先々でカンパイ文化を調査して参る所存でございます!