旅するラコブログ

バックパック旅行記や、辛いもの、ビールのこと、書き留めておかなきゃ忘れそうな些細な思いを綴ってゆきます。

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン1日目③〜セントラルマーケット*

Wi-Fiの繋がらないホテルを後にして、お散歩と夜ご飯も兼ねて市場見学へ。

知らない土地を歩くのって、大好きなんですよ。乗り物に乗っちゃうと目に入らないような小さな発見がいくつもありますよね。

というわけで、方向音痴の日本代表選手ラコ、出発です!

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夕刻の市場の賑わい。リーさんこれで「マーケット、クローズ」は嘘やん、というお話です。

 

 

プノンペン1日目③〜セントラルマーケット*

 ホテルを出て、フロントでもらった街の地図を見ながらマーケットの方角へ歩い・・・ていたはずなのだが、さっぱりワカラナイ。一向に辿り着かない。道行く人々やお店の人に、英語とジェスチャーで尋ねてみるも、アッチだコッチだもっと先だと、皆意見が違う。そんなに遠いとは思えないんだけど・・・と、後になれば徒歩20分くらいのところ、1時間以上かけて何とか到着。
 まずはバスターミナルで、シェムリアップまでのバス代金をチェック。先ほどホテルのフロントで案内されたバスと同額。バス移動は長時間。日本円にしてみればリッチなバスでも2000円程度だし、ここは一番イイヤツにしようと考えていた。どうやらフルフラットの寝台バスがあるようなので、その辺りに目星をつける。ホテルで頼めばホテルまでのピックアップも付いてくるので、同額ならばフロントで予約しようかなと思いつつ、バスターミナルを後にする。
 バスターミナルの前は、トゥクトゥクやバイタク(バイクタクシー、要はバイク2ケツ)とそのドライバーでごった返し。日本人の私にも、当然客引きが群がってくる。この日はお散歩を決め込んでいたので無視してもよかったのだが、翌日はトゥクトゥクでキリングフィールドへ向かう予定であったので、相場だけ聞いておこうかと思い、少し話をしてみる。
 それにしても、彼らは一様に客を掴もうとする間柄ながら、客を取り合うというような場面は滅多に見かけない。例えば1人の客に3〜4人が寄ってきた場合、その客が最も話に応じるドライバーを見極めて残りのドライバーたちは手を引き、彼がオイシイ仕事を取れるようにサポートに回るのだ。同業者同士、何か暗黙のルールのようなものがあるのかとも考えたが、どちらかというと、お金への執着に友情が優っているような印象だ。ここでも数人のドライバーに囲まれたが、翌日の計画を話すうち、印象の良かった&英語が話せるリーさんにお願いすることに決めた。
 
 翌朝のピックアップタイムを決め、これからマーケット観光をすると伝えると、「マーケットは17時で閉まっちゃってるよ!これから川を見に行かないか?サンセットが綺麗だよ!俺のトゥクトゥクに乗りな!」とのこと。夕食は市場ご飯にするつもりだったのでガッカリしたが、川辺にも興味はない上に、ここでノコノコと誘いに乗ってはただのイイ鴨だ。思い通りにはならない日本人という印象、大事。リーさんに別れを告げて、閉まっててもいいや、とマーケットに足を踏み入れると、
・・・・・・・・・・やってるし。
まあ、閉めてる商店もあるにはあったが、飲食の屋台が集結した、いわゆる屋台村のようなエリアはものすごい活気ではないか!マーケット自体はドーム状のように屋根で覆われており、2畳くらいの調理スペースの前にテーブルとパイプ椅子が並んだような屋台がひしめき合ってい、それぞれにいい匂いと湯気を立ち込め、ぎっしりの客たちが夕食を楽しんでいた。こーゆーの、大好き!!!
・・・リーめ、今日の売上のために、ホラ吹きやがった・・・。
 が、実害もないので目を瞑ろう。それよりも屋台の料理が興味深い!!名前のわからない美味しそうな料理がそこかしこで提供されている。食事に関しては、タイやベトナム料理には多少の馴染みがあるけれど、多くの日本人にとってカンボジア料理と言われてもピンとこないのではないだろうか。私もその1人だった。道に迷っている間に見かけた道沿いの屋台や食堂の店先では、カエルやスズメの丸焼きを見かけて好奇心を擽れらたが、ここではそういったものではなく、ヌードル、あるいは煮た米を中心としたものが多かった。特に麺の種類は多岐に渡っており、中華風のちぢれ麺・たまご麺・そうめん風の細麺・フォーのように透き通った麺・・・が、炒められたり、まぜそばであったり、汁麺になったり。ただ、大きく分けると台湾風とベトナム風の2種のようだ、と思った。どれもこれも実に美味しそうで、目の前でたっぷりの野菜やハーブ、モツや肉、海鮮を使って調理してくれる。
 さて、一人旅の悲しいところは、たくさんの種類の料理を食べられないことだ。初めての味に人一倍興味がありながらも少食という私にとって、これが一番のネックである。いろいろ注文して多ければ残すというやり方もあるが、日本人の印象を悪くしたくない。余談だが(まあここまで全て余談ではあるが)、海外、殊にあまり邦人が訪れない国に滞在しているときは、私の素行で日本人の印象が左右されるかもしれない、という妙な使命感を抱いている。そんなわけで、どの一つを選んで食べるかは慎重に吟味しなければならないのだ。できれば、日本では見たことのないものや、味の想像がつかないようなもの、かつ、当然美味しそうなものがいい。とりあえず場内を一周したところで、1軒のヌードル屋台(だと思っていた)に決めた。パクチーをはじめとした葉っぱ類が豊富でに使用されていて、尚且つ私の好きなモツが串に刺さったようなものが鍋で煮込まれているのが目に入ったからだ。
 ちょうど一つの椅子が空いていたので座らせてもらい、メニューも何もないので、隣のお客さんの食べているものをチラと覗かせてもらい、コレ、コレ、的なアピールをしてみる。が、どうも伝わった感じがしない。どうしたものか・・とそこへ、反対隣に座っていた男性に声をかけられた。
「日本の方ですよね?」
おお!!日本人だ!!ハイそうです!!
「今日、飛行機同じでしたよね。」
・・・・・・・・・・えっ!?マジで???そんなことってある?そして、なんで私、覚えられてたんだろう???
「あ、どれが食べたいんですか?ああ、あのヌードルは向こうの屋台から持ってきてもらったやつです。ここでは、よその店のものも持ってきて食べられるんです。こっち?ああ、これはここの店の、なんていうか、おじやみたいなものです。注文しましょうか?」
と、私の代わりに注文してくださった。さらに、その店のモツ串も取り方を教えてくれ、どうやら自分で好きな串を取り、最終的に串の本数でお会計をするシステムのようだった。日本のモツ焼き屋でもたまに見かけるパターンだ。おじや(のようなもの)は野菜と魚介ベースの優しいお出汁でここに目の前で豪快に刻んだパクチーなどの香草をたっぷりと乗せてくれる。いただきます、と思ったら、その日本人のお連れの女性が無言でそれを制し、私のスプーンと丼をそっと奪い、まずスプーンをティッシュで拭い、それから丼の中身をかき混ぜ始めた。
「これね、混ぜて食べると美味しいんですよ。」
と、彼。彼女は適度に混ざった丼をすっと差し出し、静かにコクリを頷いた。
・・・・・・・や、優しい!
受け取ると、確かにおじやの熱で香草類や生のもやしが適度にクッタリとして風味も増している。よく見ると、米の他に、つぶ貝(のようなもの)、ハツ(のようなもの)、レバー(多分)、生姜の微塵切り、茗荷、胡瓜、などなど、いろんなものがドロドロに煮込まれており、ものすごく美味しい上に、体に良さそうなのが直感でわかる。途中で辛いペーストの投入し、汗だくになりながら、その2人が食べていたカンボジアではメジャーだというトウモロコシのクレープのようなものの一口味見をさせてもらい、彼女がやっと日本のビザが下りたので迎えに来たというお話を聞いたりして、日本人はどこへ渡航するにも簡単にビザが手に入るから、そのありがたみに気づかないなあ、なんてことを思いつつ、彼らは先に食べ終えて、
「よかったら、サトウキビジュースも試してみてくださいよ、美味しいですからね。」
と言い残して、良い旅を〜!と帰って行った。それにしても、同じ飛行機に日本人と会うなんて、地球の狭さに驚きつつ食事を終え、お会計をお願いするも、なかなか通じない。が、しばらくやりとりしていると、
「さっきの日本人があなたの分も払っっていったよ」
というようなニュアンス。なんと!助けていただいた上にご馳走になってしまった!本当にありがとうございます。今度どこかで困っている人を見かけたら、必ず助けよう。そう心に誓い、市場を後にした。

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おじや的なもの。ここに葉っぱ類を乗っけて、天地返しです。

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モツやツミレの串がおでんみたいになってます。ガツのようなものを頂きましたが、まあ、なんつーか、おでんでした。

 

 

 

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