旅するラコブログ

バックパック旅行記や、辛いもの、ビールのこと、書き留めておかなきゃ忘れそうな些細な思いを綴ってゆきます。

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン2日目② 〜キリングフィールド〜*

久々に旅日記です。なかなか進みませんが、気長にやってみます。

今回はキリングフィールドを訪れますよ。

この写真は、キリングフィールド内の展示室の入り口にあった注意書き。

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土足もタバコもダイナマイトも持ち込み禁止です。

 

 

プノンペン2日目② 〜キリングフィールド〜

 リーさんの運転するトゥクトゥクに揺られて、相変わらずものすごい砂ぼこりの道路をガタゴトと、キリングフィールドへ向かう。マーケットで貰ったサトウキビジュースをちびちび飲みながら、なるべく日陰に入りながら、砂ぼこりのせいで目を細めながら、しばらく走ると、ふと市街地から田舎道へ抜けた。都合1時間くらいのドライブで、キリングフィールドへに到着。リーさんには入り口近くの食堂で待っていてもらい、いざ入場。

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↑リーさんのトゥクトゥクに揺られながらサトウキビジュース。甘い・・・・

 


 入り口では各国の言語のイヤホンガイドが用意されており、当然日本語バージョンを借りるのだが、そのガイドの喋り方が妙に訛っていてというか癖があって、後になって脳がクラクラしてきた。それはさて置き、キリングフィールドとは、ポル・ポト政権下で大量虐殺が行われた刑場跡で、知らずにパッとみれば、手入れの行き届いた公園といった様子である。しかし、そこここに残る血痕や衣服の切れ端、大量の人骨、慰霊塔にはリアリティを超越した頭蓋骨が積み上げられて、のどか過ぎる自然の風景との同居に違和感しかなかった。何を思ったらいいのかわからず、イヤホンガイドのせいか、疲れのせいか、或いは無意識ながらに感じるものがあったのか、前述のように、クラクラしながらこの地を後にした。

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↑こんな、ピクニックでもできそうな感じと、時間が止まったままの人骨。


 お茶を飲んでいたリーさんに「お待たせ〜」と言い、この後のスケジュールを交渉。丸一日かけて市内観光のプランをガン推しされるが、他に興味のあるのは市内にあるトゥール・スレーン博物館だけだったので、そこで降ろしてくれたらもういいよということで、言い値の半額で交渉成立したが、言い値がかなりふっかけてきていたので、リーさん、半額でもまあまあいい儲けになったのではないかと思われる。

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↑リーさん、オークン(ありがとう)!


 博物館の前でリーさんとお別れし、いざ入館。ここもまた、ポル・ポト政権が校舎を監獄として利用していた建物で、当時の拷問器具や独房跡などが展示されている。例によって入り口でイヤホンガイドを借り、残酷と恐怖と理不尽の境地を目にしながらナレーションにガイドされるのだが、先のガイドを同じ声の主だろうか、微妙な節回しが脳みそを掻き回す。ここでも、暗く湿った校舎の中と、燦々と陽の当たる明るい中庭とのギャップにどうもピンと来ず、違和感だけを抱きつつだんだん飽きてきた頃、履いていたビーサンの鼻緒(っていうの?)で靴擦れし、日本からたくさん持ってきた絆創膏をゲストハウスの預けたリュックサックに入れたままというオッチョコチョイを悔やみながら、それでも一応一通りは見学して、博物館を後にしたのだった。

 もう、人骨と残酷物語で飽和状態。

 

 

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ラコ論 *(36歳・女性)*

こんにちは。今回は ラコ論 です。日常や非日常でフと抱いたプチ疑問やプチ発見を少しだけ掘り下げて、それ以上掘り下げないシリーズです。

 

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↑高校1年生の私。この頃から中身が変わってない・・・

 

 

 *(36歳・女性)*
 

 (36歳・女性)が一人で旅してるってどんな状況よ?って驚かれて、我に返った話です。

 バックパッカーデビューが20代後半と比較的遅かったこともあり、たまに長く休める時期を狙って一人で海外をウロウロしているうちに、2016カンボジア〜タイ〜ミャンマーの旅の頃には36歳と相成っておりまして。
 36歳、女性。既に家庭を築いていれば、家族を置いて一人で旅に出るというのがメジャーな選択ではなかろうことは、安易に想像がつきます。一方、独身で働く身であれば長期の休みはなかなか取れないだろうし、或いはまとまった休暇に旅行でもとなれば、ある程度のラグジュアリーを確保したバカンスを選択するのではないでしょうか。そんな中、妙齢のオンナがでっかいリュックサック背負って安宿とオンボロバスを渡り歩いて何やってんだ?・・・って、そりゃ謎に思いますよねって事にやっと気づいたのが今回の道中だった、というお話です。
 もう少し話を広げると、世の中に於ける(36歳・女性)の概念と、自意識との距離感を自覚した、ということ。冷たく言えば、「いい歳して何やってんの?」てことですよ。

 旅の途中でいろんな国からの旅人や現地の方々と話をする中で、私の年齢と一人旅である事を明かすと大概、「なぜ一人で!?」と驚かれます。女性、殊アジア人女性の一人旅自体が珍しいので(欧米の女の子バックパッカーは結構いるのになぁ)、20代の頃でもやはり「え〜!女の子一人で、怖くない?寂しくない?」という反応は同じくあったのですが、今回はそれに加えて、「家庭はいいの?子供や旦那さんは家に残してきたの?」というクエスチョンを浴びる事が何度もあったのです。特に現地の人々には、そもそも女性がこの歳で独身であること自体が謎すぎるようで、もう、なぜ一人旅なのかよりも「ナゼ!?ナゼ結婚していないのだ!?」と、人それぞれのアクションで驚きと疑問を表現してくれるのでした。女性の独身を珍しく思わない文化圏の人であっても、やはりバックパッカーで一人旅といえば若者の旅スタイルというイメージが強いようで、何か触れてはいけない理由があるんじゃないかと気を遣われているような気配を感じることもあったものです。

 「ナゼ(36歳・女性)が一人で旅をしているのだ!?」を最初に追求してきたのは、プノンペンで泊まったゲストハウスの男子スタッフ。有難い(?)ことに彼は私のことを20代前半と見積もっていたそうで、実年齢を教えてもなかなか信じてもらえず(自慢してるんじゃないですよ、そんな歳のオンナが一人でこんなトコ旅してるワケないという、彼の先入観なんです)、パスポートを見せて証明すると、かなり衝撃を受けていました。36歳で女性がフラフラと一人で旅をしているなんて!ガーン!・・・というリアクションを突きつけられて、こっちこそガーン!でした。
それ以降、彼ほど執拗に私の現状を解明しようとしてくる人はいなかったけれど、歳を訊かれる度に、自分が世間にどう映っているのかということを意識するようになり、バツが悪いというか、年甲斐のないことをしている自分に後ろめたさを覚えるようになったのです。「いい歳して何やってんの?」と。

 そんな折、カンボジアからタイへ向かう長距離バスの中で、同い年(いや、一個下だったかも)日本人バックパッカーリョータくんと知り合いました。彼は一週間の休暇をとってカンボジア〜タイを旅しているとのことで、私は同年代の日本人を見つけたことが嬉しく、上述の旨を話してみました。彼にも似たような経験があったようで、「自分たちの年齢がどういう社会的イメージを持たれているのかってことにハッとさせられる瞬間ってあるよね」と共感を得られました。
 この感覚を共有できる仲間を見つけたことは、まず私を安心させました。そして、モヤモヤを言葉に表してみたことで、気持ちも脳みそも整頓されました。で、気づいたのが、冒頭の(36歳・女性)に対する社会的概念と自意識との間にの距離、だったのです。
 つまり私は、自分が『36歳たるもの』になっていたことに、自覚がなかったんですね。いつまでも若人の延長線上にあった自意識との現在地との距離に気づいて、「えっ、もうココ?」ってキョロキョロしたんですね。
 そういえば卒業後の進路だって、「私は演劇の道を進むんだ!」といった決意をしたのではなくて、就活時期に手がけていた公演にかまけて面倒なことから目を逸らし続けているうちにまた次の公演が決まって、目の前の好きなこと楽しいことにおびき寄せられながら気づいたらイマココ、というナァナァなものでした。あの頃も、自分がいわゆる『人生の岐路に立つ年齢たるもの』であることに気づいていなかったんじゃないかと思うのです。自分の相変わらずさに、苦笑いです。

 きっと、自分が『何歳たるもの』であることに無自覚であったからこそできたこともあったかと思います。バックパッカー旅もそうだし、今の仕事もそうだし、きっとたくさん。でも、どこかで「いい歳して何やってんの」っていう声も聞こえてくるんですよね、他人からじゃなくて、自分の中から響いてくる声が。
 そんな時、自分と『何歳たるもの』との隔たりをわかっていれば、それに臆せずにいられるんじゃないかと思ったのです、と言うか、開き直ったのかな。「はいそうです、私はちょっと珍しい趣味とライフスタイルでやってます、でもこれ自分で選んでやってるので大丈夫です。」っていうことをわかっていようと。長距離バスという名の精神と時の部屋で、静かに開き直りました。

 「いい歳して」やってることをわかっててやってやろうじゃないかと、少しだけリニューアルした(36歳・女性)のバックパッカーだったのでした。


注:文中の年齢は、2016のものです。

 

 

ラコ論 *紙幣を揃える国*

こんにちは。今回は ラコ論 です。日常や非日常でフと抱いたプチ疑問やプチ発見を少しだけ掘り下げて、それ以上掘り下げないコーナーになるかと思います。

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内容とは関係ないけど、フランクフルトでマンガ肉をイタダキマ〜スの画。

 

*紙幣を揃える国*

 お札の向き、揃えますか?
 私は可能な限り、いや、よほどの事情がなければ、揃えます。自分のお財布のお札は、全員同じ方向を向いています。また、お釣りを渡す際には確実に向きを揃えて肖像画がお客様から見て正面になるように渡しますし、そのためにレジに収納する時点で揃えておくようにします。マストです。まあそこまでこだわる人じゃなくても、揃えてあることに違和感はないじゃないですか。

 でもこの習慣、海外でもあったっけ?お札の向きを揃えてるのって日本くらいなんじゃないの?という ラコ論 です。

 どうでしょう?海外で私の赴くところが軒並みB級だからなのか、紙幣は大概バラッバラの向きで渡されたと記憶しています。上等のホテルやレストランなんかでは、揃えられているのでしょうか(その可能性はかなり否定できません)。けれど一般的に、人々が財布の中の紙幣の向きを揃えているかといったら、そこも無頓着だった気がするのです。そんなにじっくり観察していた訳ではありませんが、印象として。紙幣の上下裏表を揃えるというアイデアというか概念が、そもそも無いのではないかと思うのです。彼らに「なぜ揃えないの?」と尋ねたら、「なぜ揃えるの?」と逆に聞き返されるのではないかと。

 ・・・あれっ?そうですよね。なぜ揃えるんでしょう?日本人。

 A型が多いから?揃っている方がきちんとしているように感じますね。この辺りの感覚が要因だとしたら、要は国民性というか、人々の性格に起因しているということになるのでしょう。であるならば、A型的センスが唯一共感できた国・ドイツで、お札揃える問題をもっと観察しておきべきでした!トランジットでしか訪れていないドイツですが、スペインのチャランポラン(失礼!)を経てからのドイツのキッチリさには、日本に帰ってきたかのような親近感と安心感を覚えたものです。もしもドイツに紙幣を揃える習慣があるならば、『国民性が要因』説はかなり有力になるかと思われます。

 また、日本人の「物を大切にする」或いは「物にも魂が宿っている」といった感覚も関係しているのではないかと考えられます。お財布にしまう時に紙幣の向きを揃えないとお札同士が喧嘩をするとか、上向きに収納すると金運が上がるとか、ご祝儀の時はピン札でこっち向き、香典の時はピン札NGで向きはこっち・・・・と、ただのツールとしてだけでなく、紙幣自体が意味のある物だという感覚があるように思うのです。粗末に扱ったらバチが当たるように感じるところ、ありませんか?
 その点、海外ではどちらかというと、お金そのものはただの道具・モノで、しかも紙それ自体は自分の所有物ではないですから、物質的には大切に扱うという感覚がないのかもしれません。海外の紙幣に、時折とんでもなくクッシャクシャのものが混ざっていて驚く事がありませんか?あれは紙質の差も大きいかとは思いますが、扱い方の問題もあるのではないかと思うのです。
 
 なんてことをボンヤリ考えたりしましたが、厳密に立証するほどの事ではありません。けれど今度旅をする際には、その国の人々の財布の中をつい観察してしまいそうです。日本以外に『紙幣揃え国』を見つけたら随時発表したいと思いますので、こう、ご期待、です。

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン2日目① 〜朝のセントラルマーケットと朝ごはん〜*

さて、プノンペン2日目の朝です。この日はプノンペン滞在の最大の目的・キリングフィールドへと向かいます。その前に、朝のセントラルマーケットへお散歩です。

写真は、鶏やさん。生きている鶏の横で、シメたての鶏が洗われてます。

鶏・・・どんな気持ちで眺めてるんだろうか・・・・

 

 

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プノンペン2日目① 〜朝のセントラルマーケットと朝ごはん〜*

 

 昨夜は浅い眠りであった。二段ベッドの二階に泊まったのだが、一階の人の寝返りで思いの外にベッドが振動して、それが地震のように感じられたのだ。私は昔から地震に敏感で、少しでも揺れを察知すると目が覚めてしまうのである。お陰で度々眠りから引きずり出されたという訳だ。次回から下の段をチョイスしよう。(ちなみにここでも下段を希望したのだが、既に満席だったので仕方がなかった。)
 トゥクトゥクドライバーのリーさんが迎えに来るのは9時。7時にアラームをかけたが、6:45には目が覚めていた。簡易的にストレッチをして、メイクをして、昨日のマーケットへ向かった。朝の市場の賑わいを見物しつつ、朝食風景に混ざってみようという考えだ。
 さすがにもう道に迷わず到着すると、前日には気づかなかったが、食料品の市場(屋根のみ)の隣にドームがあり、主に宝飾品や時計などの店舗が入っていた。そうか、昨日リーさんが「もう閉まってるよ」と言ったのは、こちらのことだったのかもしれない。ホラ吹いたなんて思っちゃって、ごめんね。で、朝は朝でまだ準備中のようで、そして一切買う予定も興味もないので、さっさと例の屋台村(みたいなスペース)を目指す。途中の食料品市場は、さすがに朝ならではといった賑わいで、生きたままの鶏や死にたての豚、魚、いろいろな野菜、ハーブ・・・を売る人・買う人でごった返していた。どこの国でも、市場というところには生命力がみなぎっているように感じられる。
 さて、朝ごはんにしよう。どの店にしようかとウロウロしていたら、昨夜の店になんと!あの日本男性&カンボジア女性のペアがいらっしゃるではないか!「奇遇ですねえ〜」という流れでお隣の席に着かせて頂き、前日とは違う品をオーダー(してもらう)。また色々とお話を伺い、また「サトウキビジュースは飲んでみた方がいいですよ〜」と言われ、甘い飲み物は苦手なことは心の内にしまって「滞在中に試してみますね〜」と応え、今日はこちらがご馳走しようなんて思いながら食べていると彼は席を外し、なんだろうと思ったら、「どうぞこれ」と、搾りたてのサトウキビジュースを買ってきてくださった。なんと!恐縮です・・・。もうホテルに戻るというので「ここは私が・・・」というより早く、「お勘定一緒に済ませてあるんで、ゆっくりしてってくださいね」と。え〜〜〜!「そんな、昨日の今日で、申し訳ないですよ」とオロオロするも、「ははは、日本円で100円ですから。気にしないで。」・・・えっ、100円なの?いや、100円でも10,000円でも、ありがとうございました。このご恩は、また他の旅人に還元しますね。と、時計を見るともう結構なお時間ではないか。急いで表に出て、バイタク(バイクタクシー、要はバイクに2ケツ)を捕まえてホテルに戻ると、もうリーさんは来てくれていた。急いでチェックアウトを済ませ、リーさんのトゥクトゥクの乗り込み、キリングフィールドへと向かった。

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マーケットへ向かう途中。路上のヒゲ剃りは、朝の身だしなみですねえ。

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市場の屋台。ちまき的な食べ物ですね。

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二日連続でこの屋台に。左の方に見える、ゴーヤの肉詰めのようなものも食べてみました。ゴーヤの肉詰めでしたw

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ハーブ類がたくさん乗ったヌードル。これも例によって天地返しをして、葉物をクッタリさせてから頂きます。

 

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン1日目④〜ホテルトラブルと美味しいビール

マーケットを後にして、さ〜て、ホテルに戻ってシャワー浴びてビールでも飲んで今日は早く寝るかねえ〜・・・と歩き始めたんだけど、そうは問屋が卸さなかったって話です。問屋さんは厳しいなあ。

 

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やっと”問屋が卸した”の図w。これが1杯100円ですよお父さん!!

 

 

 *プノンペン1日目④〜ホテルトラブルと美味しいビール*

 

 セントラルマーケット(市場)を出ると、そのの周囲にもジュースやお菓子などの小さなスタンドが点在している。面白かったのは、豚肉のジャーキー?をローラーが付いた器械を回して伸ばしたもの。渡航前に、ちょうどこれと同じモノの専門店が『日本初上陸!』と謳って銀座にオープンしていたのを思い出した。そこでは手のひらサイズのものが1枚600円程で販売されていたが、現地では両手に山盛りのポーションで100円チョイ。帰国してからモノを買うのが嫌になりそうで心配になる。それにしてもこの食品の味が気になるところだが、生憎おなかいっぱいで、この盛りは到底食べられそうにない。お店のおばちゃんに「お金は一人前分払うから、少しだけ打ってくれませんか?」という感じのジェスチャーを何度か見せていると、おもむろに1枚だけ作ってくれて、私にア〜ンして食べさせてくれた。どうやら意図は伝わっていたようだ。頂いてみると、甘みが強くフワフワと柔らかいポークジャーキーだった。うん・・・すごく甘い。一皿買ってしまわなくて、本当に良かった。財布を取り出すと、いらないいらない、と手でペッペッとしてくれる。ご親切、痛み入ります。おばちゃんと記念撮影して、帰路につく。
 途中、道の片隅で酒盛りをしているおっちゃん5人組を見つける。そういえば、ビールってどこで買えるんだろう?おっちゃん達に尋ねてみると、すぐ近くの店を教えてくれた。袋菓子やタバコ、各種飲料などを扱う、昭和の駄菓子屋のような店だった。輸入ビールもあったが、せっかくカンボジアにいるのだからカンボジアのビールを2種類選び、再び帰路へ着く。
 さて、ホテルのすぐ近くまで迷わずに着いたのだが、地図ではここのはずなのに、ホテルがない。というか、”White River Guest House Ⅱ”という名前でエントランスの雰囲気もすごく似ているのに、明らかに別のゲストハウス。へ?何?どうゆうこと?夢コレ?狐につままれること数分。フロントの人に地図を見せたり予約サイトの予約画面を見せたりとしているうちに、どうやら私は”White River Guest House『Ⅰ』”にチェックインしてしまっていたのだとわかった。そして『Ⅱ』の方に既に宿泊費が振り込まれているというではないか!なんてこった!!さっき『Ⅰ』にチェックインの際、現金で支払っているので、見事に二重決済だ!『Ⅰ』と『Ⅱ』は50メートル程の距離。急いで『Ⅰ』へ戻り、「到着した時にちゃんと予約画面を見せたのに、なんでここのスタッフはオッケーオッケーってチェックインさせたんだよ!こっちは『Ⅰ』じゃんかよ!『Ⅱ』に泊まるからお金返してよ!!」と抗議。思ったよりすんなり理解してくれて、無事に『Ⅱ』へチェックインし直すことができた。あ〜びくりした。嬉しいことに、正しく泊まり直した『Ⅱ』の方が清潔で明るく汗臭くもなく、電気も扇風機も稼働しており、1階に併設のバー&レストランも居心地よく、スタッフもフレンドリーで、Wi-Fiも繋がりやすい。8人部屋のドミは既に6人が使っていたが、それだけこちらの方か人気があるのも頷ける。いや、間違いに気づいて本当に良かった。
 やっと落ち着いたので、カラカラの喉を潤すために先ほど買ったビール(CAMBODIA Lager)を1本、ベランダで飲んでみる。バタバタしていたので、すっかり温くなってしまっていたが、味は悪くない。すっきりとした、後味の良いラガーだ。1本飲んで、シャワーを浴びて、温くなってしまったもう1本のビールは仕方ないのでフロントのお兄ちゃんに「よかったらいらない?」と聞いたら、バーの冷蔵庫に入れておいていいよとの事。ご親切、痛み入ります。さて、それはそれとして、冷たいビールが飲みたい!ということで、このバーでドラフトのAngkor Beerを頂くことに。これがまあ美味しいこと!しっかり新鮮な状態で雑味もなく、苦味のバランスも丁度良い!暑い国で風呂上がりにテラス席でTシャツ短パンで飲むというコンディションも手伝って、最&高!すっかりこのゲストハウスが気に入ったので、翌日の深夜バスもここで予約を済ませた。2杯目のビールを飲みながらこの日の日記をノートして、ビールの支払いをすると、なんとジョッキ1杯100円ではないか!・・・本当に、日本に帰りたくない・・・と、1日目にして帰国拒否しながら、この日はベッドに入るのだった。

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ポークジャーキーろ伸ばすローラー

 

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おばちゃんが一口味見させてくれた!ありがとー!

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暑い国で冷たいビール!あ〜、たった1日でバタバタしたなあ・・・・

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ドミはこんな感じ(翌朝撮影)。なかなか快適でした!

 

 

カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン1日目③〜セントラルマーケット*

Wi-Fiの繋がらないホテルを後にして、お散歩と夜ご飯も兼ねて市場見学へ。

知らない土地を歩くのって、大好きなんですよ。乗り物に乗っちゃうと目に入らないような小さな発見がいくつもありますよね。

というわけで、方向音痴の日本代表選手ラコ、出発です!

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夕刻の市場の賑わい。リーさんこれで「マーケット、クローズ」は嘘やん、というお話です。

 

 

プノンペン1日目③〜セントラルマーケット*

 ホテルを出て、フロントでもらった街の地図を見ながらマーケットの方角へ歩い・・・ていたはずなのだが、さっぱりワカラナイ。一向に辿り着かない。道行く人々やお店の人に、英語とジェスチャーで尋ねてみるも、アッチだコッチだもっと先だと、皆意見が違う。そんなに遠いとは思えないんだけど・・・と、後になれば徒歩20分くらいのところ、1時間以上かけて何とか到着。
 まずはバスターミナルで、シェムリアップまでのバス代金をチェック。先ほどホテルのフロントで案内されたバスと同額。バス移動は長時間。日本円にしてみればリッチなバスでも2000円程度だし、ここは一番イイヤツにしようと考えていた。どうやらフルフラットの寝台バスがあるようなので、その辺りに目星をつける。ホテルで頼めばホテルまでのピックアップも付いてくるので、同額ならばフロントで予約しようかなと思いつつ、バスターミナルを後にする。
 バスターミナルの前は、トゥクトゥクやバイタク(バイクタクシー、要はバイク2ケツ)とそのドライバーでごった返し。日本人の私にも、当然客引きが群がってくる。この日はお散歩を決め込んでいたので無視してもよかったのだが、翌日はトゥクトゥクでキリングフィールドへ向かう予定であったので、相場だけ聞いておこうかと思い、少し話をしてみる。
 それにしても、彼らは一様に客を掴もうとする間柄ながら、客を取り合うというような場面は滅多に見かけない。例えば1人の客に3〜4人が寄ってきた場合、その客が最も話に応じるドライバーを見極めて残りのドライバーたちは手を引き、彼がオイシイ仕事を取れるようにサポートに回るのだ。同業者同士、何か暗黙のルールのようなものがあるのかとも考えたが、どちらかというと、お金への執着に友情が優っているような印象だ。ここでも数人のドライバーに囲まれたが、翌日の計画を話すうち、印象の良かった&英語が話せるリーさんにお願いすることに決めた。
 
 翌朝のピックアップタイムを決め、これからマーケット観光をすると伝えると、「マーケットは17時で閉まっちゃってるよ!これから川を見に行かないか?サンセットが綺麗だよ!俺のトゥクトゥクに乗りな!」とのこと。夕食は市場ご飯にするつもりだったのでガッカリしたが、川辺にも興味はない上に、ここでノコノコと誘いに乗ってはただのイイ鴨だ。思い通りにはならない日本人という印象、大事。リーさんに別れを告げて、閉まっててもいいや、とマーケットに足を踏み入れると、
・・・・・・・・・・やってるし。
まあ、閉めてる商店もあるにはあったが、飲食の屋台が集結した、いわゆる屋台村のようなエリアはものすごい活気ではないか!マーケット自体はドーム状のように屋根で覆われており、2畳くらいの調理スペースの前にテーブルとパイプ椅子が並んだような屋台がひしめき合ってい、それぞれにいい匂いと湯気を立ち込め、ぎっしりの客たちが夕食を楽しんでいた。こーゆーの、大好き!!!
・・・リーめ、今日の売上のために、ホラ吹きやがった・・・。
 が、実害もないので目を瞑ろう。それよりも屋台の料理が興味深い!!名前のわからない美味しそうな料理がそこかしこで提供されている。食事に関しては、タイやベトナム料理には多少の馴染みがあるけれど、多くの日本人にとってカンボジア料理と言われてもピンとこないのではないだろうか。私もその1人だった。道に迷っている間に見かけた道沿いの屋台や食堂の店先では、カエルやスズメの丸焼きを見かけて好奇心を擽れらたが、ここではそういったものではなく、ヌードル、あるいは煮た米を中心としたものが多かった。特に麺の種類は多岐に渡っており、中華風のちぢれ麺・たまご麺・そうめん風の細麺・フォーのように透き通った麺・・・が、炒められたり、まぜそばであったり、汁麺になったり。ただ、大きく分けると台湾風とベトナム風の2種のようだ、と思った。どれもこれも実に美味しそうで、目の前でたっぷりの野菜やハーブ、モツや肉、海鮮を使って調理してくれる。
 さて、一人旅の悲しいところは、たくさんの種類の料理を食べられないことだ。初めての味に人一倍興味がありながらも少食という私にとって、これが一番のネックである。いろいろ注文して多ければ残すというやり方もあるが、日本人の印象を悪くしたくない。余談だが(まあここまで全て余談ではあるが)、海外、殊にあまり邦人が訪れない国に滞在しているときは、私の素行で日本人の印象が左右されるかもしれない、という妙な使命感を抱いている。そんなわけで、どの一つを選んで食べるかは慎重に吟味しなければならないのだ。できれば、日本では見たことのないものや、味の想像がつかないようなもの、かつ、当然美味しそうなものがいい。とりあえず場内を一周したところで、1軒のヌードル屋台(だと思っていた)に決めた。パクチーをはじめとした葉っぱ類が豊富でに使用されていて、尚且つ私の好きなモツが串に刺さったようなものが鍋で煮込まれているのが目に入ったからだ。
 ちょうど一つの椅子が空いていたので座らせてもらい、メニューも何もないので、隣のお客さんの食べているものをチラと覗かせてもらい、コレ、コレ、的なアピールをしてみる。が、どうも伝わった感じがしない。どうしたものか・・とそこへ、反対隣に座っていた男性に声をかけられた。
「日本の方ですよね?」
おお!!日本人だ!!ハイそうです!!
「今日、飛行機同じでしたよね。」
・・・・・・・・・・えっ!?マジで???そんなことってある?そして、なんで私、覚えられてたんだろう???
「あ、どれが食べたいんですか?ああ、あのヌードルは向こうの屋台から持ってきてもらったやつです。ここでは、よその店のものも持ってきて食べられるんです。こっち?ああ、これはここの店の、なんていうか、おじやみたいなものです。注文しましょうか?」
と、私の代わりに注文してくださった。さらに、その店のモツ串も取り方を教えてくれ、どうやら自分で好きな串を取り、最終的に串の本数でお会計をするシステムのようだった。日本のモツ焼き屋でもたまに見かけるパターンだ。おじや(のようなもの)は野菜と魚介ベースの優しいお出汁でここに目の前で豪快に刻んだパクチーなどの香草をたっぷりと乗せてくれる。いただきます、と思ったら、その日本人のお連れの女性が無言でそれを制し、私のスプーンと丼をそっと奪い、まずスプーンをティッシュで拭い、それから丼の中身をかき混ぜ始めた。
「これね、混ぜて食べると美味しいんですよ。」
と、彼。彼女は適度に混ざった丼をすっと差し出し、静かにコクリを頷いた。
・・・・・・・や、優しい!
受け取ると、確かにおじやの熱で香草類や生のもやしが適度にクッタリとして風味も増している。よく見ると、米の他に、つぶ貝(のようなもの)、ハツ(のようなもの)、レバー(多分)、生姜の微塵切り、茗荷、胡瓜、などなど、いろんなものがドロドロに煮込まれており、ものすごく美味しい上に、体に良さそうなのが直感でわかる。途中で辛いペーストの投入し、汗だくになりながら、その2人が食べていたカンボジアではメジャーだというトウモロコシのクレープのようなものの一口味見をさせてもらい、彼女がやっと日本のビザが下りたので迎えに来たというお話を聞いたりして、日本人はどこへ渡航するにも簡単にビザが手に入るから、そのありがたみに気づかないなあ、なんてことを思いつつ、彼らは先に食べ終えて、
「よかったら、サトウキビジュースも試してみてくださいよ、美味しいですからね。」
と言い残して、良い旅を〜!と帰って行った。それにしても、同じ飛行機に日本人と会うなんて、地球の狭さに驚きつつ食事を終え、お会計をお願いするも、なかなか通じない。が、しばらくやりとりしていると、
「さっきの日本人があなたの分も払っっていったよ」
というようなニュアンス。なんと!助けていただいた上にご馳走になってしまった!本当にありがとうございます。今度どこかで困っている人を見かけたら、必ず助けよう。そう心に誓い、市場を後にした。

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おじや的なもの。ここに葉っぱ類を乗っけて、天地返しです。

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モツやツミレの串がおでんみたいになってます。ガツのようなものを頂きましたが、まあ、なんつーか、おでんでした。

 

 

 

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カンボジア・タイ・ミャンマーの旅2016*プノンペン1日目②〜プノンペン市街へ

空港から、予約していたゲストハウスに向かいます。

 

 *プノンペン1日目②〜プノンペン市街へ*

 

 空港を出ると、まず吉野家発見。手広くやってるなあ。と感心している間もなく、トゥクトゥクやタクシーのドライバーが寄ってくる。アジアに来たという実感が湧いてくる。10ドルでどうかと話しかけてくるが、当然のように高すぎる。経験的に、だいたい提示してくる値段の半額(実際に自分が妥当だと思う価格よりも安いところから始める)で交渉を始めて、最終的にお互いの中間ぐらいに落とすのがラコフォーミュラ(例外もあるけれど)。というわけで、7ドル辺りを狙って、5ドルから交渉を始めるが、どうしても譲ろうとしない。そいつは諦めて、バイクタクシーでもいないかなあとウロウロしていると、4人乗りのトゥクトゥクに2人客が乗り込もうとしている。話しかけると、目的地は近い。8ドルで行こうとしているとのことなので、私も同乗させてもらい、1人4ドル計算で3人で12ドル、ということで交渉成立。フランス人&イタリア人の旅人と共に、プノンペン市街へと向かう。

 途中の道路は物凄い砂埃で、サングラスを持ってこなかったことを後悔した。なんならマスクも欲しかったが、寝るときと以外マスクはしない主義なので、これに関しては後悔しない。
 2人を先に降ろし、私は宿泊予定のホテルへとモアドライブ。ちょっと道に迷ったが、Booking.comで予約した『White River Guesthouse Ⅱ』(のはずだった・・・)に到着。ドミトリーを見せてもらう。6人部屋だが、この日は私以外には女の子が1人泊まっているだけとのこと。スタッフのにいちゃんに、ユーアーラッキーと言われる。まあまあの古さとまあまあの汚さ、少し汗臭い室内が気になったが、500円程度と最安値にしてはこんなものか、アイアイムラッキーということにして、決定。支払いを済ませ、とりあえずiPhone充電と、Wi-Fi接続。以前インド渡航の際、家族が連絡のないことをたいそう心配してるれたので、今回はマメにLINEをするように約束していたのだ。
           が・・・Wi-Fi・・・遅っっっっ!!!
そして、薄暗いので電気でもつけるかと思ったら、電気つかないし。夜とかどうするんだ。
 とにかくWi-Fiの遅さにしびれを切らして、街を散策することに。シェムリアップへのバスの相場をチェックしたいし、セントラルマーケットという市場を覗いてみたい。私は、旅先で市場を訪れるのが好きだ。商われているものの種類や、人々の姿を見ていると、その土地の文化や空気に溶け込めるような気がするのだ。
 そんなわけで、究極に方向音痴のラコ、道に迷わない訳がないという前提で、地図をガン見しながら出発した。

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プノンペンの吉牛はニンジャモチーフw

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トゥクトゥクプノンペンでは、このタイプのトゥクが殆どでしたねえ。

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その傍らで、なんかの撮影してました。なんだったのかなあ。